食業界雑記 |
ホルモンは低カロリー
焼肉屋などで提供されるホルモンとは、豚や牛の臓物の総称です。牛や豚の臓物は栄養価が高く、値段が安いため、庶民に親しまれる食材です。韓国料理では特に臓物を使った料理法が発達しています。日本では焼肉のなかでも、ホルモン焼きというジャンルがあります。代表的な臓物の部位が大腸です。牛や豚の大腸は韓国語で「テッチャン」と呼びます。
焼肉屋によっては生の大腸をテッチャン、あるいはテチャンと呼び、茹でたものをホルモンとして提供しているところもあります。大腸はシマチョウと呼ばれることもあります。シマチョウと呼ばれるのは、腸の表面に縞模様があるためです。生のテッチャンの特徴は茹でていないため、脂肪分が残り、豊かなコクがあることです。そしてむっちり、しゃっきりとした独自な食感があります。茹でた大腸は一般の日本人が連想するホルモンそのもので、味噌味や塩味の調味ダレに漬け込んで鉄板焼きにします。生のものとは違った食感があり、茹でているためカロリーも控えめになります。他にもミノ(牛の第1胃)、ハチノス(牛の第二胃)、センマイ(牛の第3胃)、ギアラ(牛の第4胃)など多彩な種類があります。ホルモンと呼ばれる臓物は、手間隙をかけて下処理をして初めて美味しく食べられるものですから、焼肉店にとっては手が抜けないのです。
ちなみにホルモンは低カロリーで女性にも人気ですが、コレステロールが高いのが気がかりです。やはりコレステロールを減らすためには、網で油を落とすのが一番です。また、炭火ならではの燻煙効果で、なんともいえない美味しい煙がお肉いっぱいに付着します。